第2代理事長のごあいさつ


2代目理事長のごあいさつ

2005年10月28日開催の 8周年記念オープン・フォーラム あいさつより

2代目理事長 岩沙 弘道
本日はこのオープン・フォーラムを価値創造フォーラムの8周年を記念いたしまして、日本経済新聞社のご後援によりまして開催させていただいております。週末のお忙しいなか、このオープン・フォーラムにこのように多数皆様にお集まりいただきまして、大変嬉しく思います。今日は皆様にとっても本当に意味のあるフォーラムになりますことを、願っているところでございます。

価値創造フォーラムは今から8年前、1998年の4月にスタートいたしました。今から思い起こしますと、98年というのはまさに金融不安の真っ只中でございます。バブル崩壊後の日本の経済、日本の社会が本当にグローバルでボーダーレスな市場経済、そしてIT革命の推進という大きな歴史的なうねりのなかで、方向性と軸を失っていました。それぞれがどういうふうに今後考えたらいいのか、どうあったらいいのかということに、国も社会も企業も個人も、全ての分野である意味では非常に先行き不透明な時期ではなかったかと思います。

そういう時に今日キーノート・スピーチをお願いしております資生堂の福原さんをはじめ、現在特別顧問・顧問になっていただいております財界のリーダー、学会の先生方、そして志を持った有志が集まりまして、これからの時代を見据え、本当に日本の経済の再生、社会の再生に意味あるような会を設けたい。そしてその活動を通じて、明るい希望に満ちた21世紀に向けた日本を再生しようではないか、経済を再生しようではないか。さらに志と希望を持って、自分たちの手で新しい時代を切り開いていくのにはどうしたらいいかを考えようと、産学の志のある方々が集まってこの会がスタートしたと伺っております。

私は2代目の理事長を務めさせていただいていますが、私が理事長になる前、とくに最初の2年間は本当に揺籃期として熱い思いで苦しいなか、新しい時代に向けた新しい価値を創造していく、それにチャレンジして志を実現していくことが大事だ。それは国、社会、企業、個人、全ての分野で大事だ。こういう思いでいろいろな角度から喧喧諤々議論を戦わされ、また励まし合った、そんな時期であったと伺っています。

そのあと次第にいろいろな業種、いろいろなジャンルの学問の分野の先生方にご参加いただき、非常にこのフォーラムが充実して交流も密になり、またそこで戦わされる議論のなかから、いろいろな示唆に富んだそれぞれの価値創造に向けたムーブメントが出てきました。そして、今年その8年目を迎えたわけでございます。この8年目を迎えるにあたって、われわれが取り組んでまいりました個人、企業、社会の各レベルにおける価値創造というものが、ある程度成果を出してきたのではないかという思いもあり、これを内なる議論や内なる活動、内なる交流だけで留めているのではなくて、むしろこのフォーラムという場を通じてもっともっと社会に拡げ、そして志のある方々をもっと社会に増やしていこう。そしてこのフォーラム自体も社会的な使命を果たしていけたらなと思い、これからは対外的にもこのような機会を設けて、広く発信していこうということになったわけでございます。

それで今回、本日のようなオープン・フォーラムを開催させていただくことになりました。今日はそういうことでございますので、パラダイムが大きく変わってきたこのなかで、これからどのように時代を捉え、物事の本質を見失うことなく主体的に未来を切り開いていけるか、これを社会に問いかけ、また自らも実践していくような場に、私どものフォーラムを展開していけたらなと思っているところでございます。

本日が有意義なフォーラムになることを願いまして、甚だ簡単でございますが私の挨拶とさせていただきます。本日はどうも有難うございました。


価値創造フォーラム21 第2代理事長
岩沙 弘道